スイス料理はフランス料理や

イタリア料理のように、際だった色合いをとらえることのむずかしいスイス料理のなかで、はっきりと一つの特徴を示すのは、やはりチーズ料理である。そして、谷ごとに異なるといわれる素朴な農民料理と、この国の三つの文化圏、つまりドイツ系、フランス系、イ

タリア系の料理が国を三分している。

鍋(なべ)に煮立ったチーズをパンの小片にからませて食べるフォンデュfondueは、スイスの代表的な料理としてすでによく知られている。

地味(ちみ)が悪く、作物の育ちにくい山がちの国土をもつこの国では、農産物といえばその70%以上が畜産物。なかでもチーズは、ローマ帝国の皇帝がわざわざ輸入していたというから、スイスの伝統的な産物といってよいだろう。

フォンデュ以外にもスイスのチーズ料理にはケーゼシュニッテKseschnitte、シュペツリSptzli、ラクレットracletteなど、いかにも山国の農民料理にふさわしい素朴な味覚がめじろ押しである。

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